エンジニアがフリーランスとして独立したいと考えたとき、目安として5年の実務経験が必要と言われています。これは何らかの規定がある話ではありません。しかし、実務経験がないままフリーランスになったとしても、クライアントの求めるスキルがないことから案件獲得が難しくなってしまいます。
一般的にIT業界の企業がフリーランスを求めるのは、戦力不足に陥っているときです。社員では手が足りなくなる繁忙期などに合わせて募集するので、基本的に短期契約になります。そこでエンジニアとしてのスキルを示すことができれば、ケースによっては次の案件を受注しやすくなったり、長期案件に携われたりするでしょう。ですが、エンジニアとしてのスキルが足りないと、次の案件が受けれない、最悪の場合には契約解除にもなりかねません。
5年間の実務経験、たとえばシステム開発なら5年の間に要件定義や設計といった上流工程に携われているケースが多くあります。企業や部署によっては運用や保守にも携われているケースがあり、システム開発の全てに関わる経験や知識は即戦力の条件としてこのうえないものと言えるでしょう。
独学で勉強する意欲があったとしても、実務経験がないうちにフリーランスのエンジニアになるのは、かえって遠回りになりがちです。まずはしっかりと実務経験を積み、システム開発工程における自分の強みや弱点を理解しつつ、開発における全体の流れを把握していきましょう。